オスカンクはゲーム機、マンガ、コミックブックが人気を博した1980年代に成長しました。そのため、彼が絵を描き始めたとき、そうした世界からインスピレーションを得たのも自然なことです。彼が愛してやまないのは、近年逝去したスタン・リーのマーベル・コミックに登場するヒーローたちです。このアーティストの話を是非聞いてみましょう。
マーベルの世界に初めて出会ったのはいつ頃ですか?
1990年代の終わりです。当時私は10代で、まだ絵を描いてはいませんでした。コミックの表紙と、堂々と描かれたキャラクター、ディティール、色彩、タイトルなどを初めて見た瞬間に魅了され、その模写を楽しむようになりました。でも当時の私にはかなりチャレンジでした!
一番好きなスーパーヒーローは?
1つに絞るのは実に難しいですね。ウルヴァリン、マグニートー、そしてデッドプールも好きですが、特に好きなのはアイアンマンです。このキャラクターの狂気性にも甲冑にもとても魅かれます。マンガではその甲冑は実に堂々と、複雑に描かれています。その映画も大好きです。もちろんこのキャラクターはアベンジャーズでも重要な役割を果たしています。
あなたが最も好んで描くスーパーヒーローは?
やはりアイアンマンです!「ワード・クラウズ」と私が呼んでいる新たなスタイル使って、アイアンマンの仮面を何度も描きました!そのフォルムは実に美しく、黒の背景に赤と黄色という配色も見事です。それはまさに象徴のようなもので、今の私のペンネームにも通じるものです。私はそれを自分の名刺にもよく使わせてもらっています。
マーベルの作者スタン・リーは逝去しましたが、あなたにとって彼はどんな存在ですか?
まさにアイコンです。私たちの世代は彼の世界とキャラクターに囲まれて成長しました。私は長年彼のヒーローを描き続けています!彼はコミック界の発展に多大な貢献をしました。そして驚異的な経歴の持ち主でもあります。映画での彼のカメオ出演が大好きでした!スタン・リー本人のことは知らないのですが、それは重要なことではありません。彼が創り出してくれたすべては、私たちの世代の青春を豊かなものにしてくれました。そのことに感謝しています。
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スタン・リー 1922–2018
ルーマニア系アメリカ人のスタンリー・リーバーは、小さなマンガ出版社に就職したのを機にスタン・リーと名乗るようになりました。たちまち出世街道を歩み、ストーリーテリングの才覚を認められ、第2次世界大戦前にはコミック原作を手掛けるようになりました。
1960年代始め、リーは出版社の名前にちなんだマーベル・ユニバースに住む100以上のスーパーヒーローを世に送り出しました。スパイダーマン、ハルク、アイアンマン、アベンジャーズ、デアデビル、アイアン・フィスト、ファンタスティック・フォー、そしてもちろん有名なX-メンなど、見知らぬ未来の世界の人間や冒険の物語を考案し、その解釈をイラストレーターの自由裁量に任せました。その結果ジャック・カービー、スティーヴ・ディッコ、ジョン・ロミータによるカルトシリーズが誕生したのです。
スタン・リーは古典的な神話物語から着想を得て考案したストーリーを、急成長を続ける米国に即した内容に変え、当時の社会で広く共感してもらえるようにしました。コミックは若者に支持され、海外でも販売されて売り上げを伸ばし、映画にもなりました。フランスでは、マーベルと特別の関係にあったリヨン出版社エディシオン・ラグから、スーパーヒーローの物語が出版されました。